統制機構による独裁統治の開始から数十年の時が流れ、術式主体となった世界は個人の能力による大きな格差を生んだ。
世界各地の不満はつのり、ついには統制機構からの離反を企てた「イカルガ連邦」による「第二次魔道大戦(イカルガ内戦)」が勃発した。これは人類同士による術式を用いた初めての戦争であった。
この内戦はイカルガ連邦を壊滅させたことにより終結し、その結果統制機構は「刃向う者は完膚なきまでに殲滅する」という理念をより世界に知らしめることとなった。
イカルガ内戦平定から数年後、驚くべき事件が発生する。一国の軍隊に相当する力を持つとされる統制機構の支部が、突如出現した男により、次々と壊滅させられたのである。
「ラグナ=ザ=ブラッドエッジ」
世界を支配する「力」に対し、たった一人で戦いを挑む者の名である。